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『ふしぎな図書館』村上春樹×佐々木マキ
私の幼少期の一時代を気付いた絵本作家のツートップのうちの一人、佐々木マキが挿絵を手がけた本書。
本屋の文庫新刊棚を眺める私の目に飛び込んできた羊男は、今も昔と変わらぬ佐々木マキの不思議空間の片鱗を感じさせてくれ、私は即本書を手にとってレジへと持っていった。

佐々木マキはかなりお気に入りだったけれども、村上春樹は読んだ事がなかった。そしてそんな私なんぞが言うのもなんだけど、村上春樹のすごさが分かった。
完全に佐々木マキを活かしきれているんだわ、これが。

どういう敬意で本書の企画が上がったのかは知らないし、どういう形態でこの二人が本書を手がけたのかも知らない。また、氾濫したコラボレーションという言葉の持つ真の意味の何たるかについては、ここでは語らないことにする。それにしても本書はまるで、佐々木マキを研究した村上春樹が文章を書きその文章から佐々木マキが世界を切り出した様で、そこにあるのはただ小説が書かれてイラストレーターが挿絵を載せただけではない、完全な世界があった。

靴屋が靴屋で一生を終えるのに悔いがないとき、向かいで繁盛しているパン屋さんが自分の生活に苦悩していないとは分からないし、そのことに悔いは存在しない。


ふしぎな図書館 (講談社文庫 (む6-33))ふしぎな図書館 (講談社文庫 (む6-33))
(2008/01)
村上 春樹、佐々木 マキ 他

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【2008/01/22 01:07】 | こむじゅの本棚 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦
第20回山本周五郎賞受賞、2007年本屋大賞第2位、第137回直木賞候補、2007年ダ・ヴィンチベストブックオブザイヤー1位、と、ここでオススメするまでもなく、面白さが保証されている本作だけど、面白かったので紹介するよ!
ちなみに買った動機はジャケ買い。

個人的にこの作家の小説は本作が始めてであるし、そもそもこんなに文学的な文学はなかなか読まないので、独特の文体で語られる世界観は好きだけどあれこれ語ることは出来ません。ただ、読者に話しかける風な書かれ方は、作品の「独特」の世界への感情移入を容易にしている事はわかる。

えてして一人の大学生の行動範囲なんてタカが知れているし、行動基準も個々それぞれだとしてもそれが日々変わるものではない。大学生が社会人になってもそれは変わらない。大学に行かなくたって、似た者は似たところを通るだろうし、それが交差点を縦横無尽に渡り歩く一人一人で、彼らが社会を形成している。社会と言っても大小で、堅気に商売をしている人がいる社会もあるし、その裏には高利貸しなんて闇の社会がある。本の中に自分の世界を見つける人もいるし、寒い冬にはコタツの中だけが唯一の世界と言う人も多い。

少しの人が幸せに暮らしているそこは社会と世界のどちらだろう?
充実した毎日において、社会と世界はどちらが大きいものだろう?


夜は短し歩けよ乙女夜は短し歩けよ乙女
(2006/11/29)
森見 登美彦

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【2008/01/19 21:13】 | こむじゅの本棚 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
『とく。』清涼院流水
三夜連続企画三回目にして最終回は『とく。』!
前回、前前回で紹介した『とくまでやる』『とくまつ』に続く、シリーズ第三弾にして完結編。「とくま」シリーズが完結するので『とく。(まる)』。大団円。

このシリーズを分かりやすく安っぽい映画のようなコピーをつけるなら、ノンストップ・ライクアサスペンス・エンターテイメント?
本作もラストまでぶっちぎって行きます。読み終えてみればそんなに多くの内容が語られているわけではないのに、良くも悪くもこの分量にしてしまうのは、流水だからこそだと思う。

前作までにあった伏線という伏線を次々に回収していくので、『とくまつ』まで読んだ人ならここまで読まなきゃ損損。
『とくまでやる』を読んだ時にこのラストを誰が想像できただろうか。
『とくまつ』を読んだ時この展開を誰が予測できただろうか。

『とくまつ』の紹介の時に、前二作を『コズミック』と『ジョーカー』に例えたところからすると、本作はまさに『カーニバル』に位置すると言えよう。
飛びぬけた二作を飛び越した展開で読者が翻弄される様は、まさに流水に巻き込まれるが如し。
さあ!溺れるがよい!

とく。 (徳間デュアル文庫)とく。 (徳間デュアル文庫)
(2006/03)
清涼院 流水

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【2008/01/10 22:06】 | こむじゅの本棚 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
『とくまつ―夜霧邸事件』清涼院流水
前回紹介した『とくまでやる』の「続き」となる本作。シリーズと呼ぶなら二作目となるのが本作のタイトルは、「とくまシリーズ2(ツー)」で『とくまつ』。前回同様、さすがとしか言えないネーミングセンス。
前作で挫折した人は手にとってないだろうけど、なんとか前作を読みきった人にとってはこのタイトルでも回れ右できるチャンス。一方で余裕で読みきった人にとっては、至福の時間が訪れるチャンス。

余裕で本作を楽しめる自信のある人は、はやくページをめくっちゃってくださいな内容。
前作を肌に合わないと思いつつもなんとか読みきった人のうち、今回のタイトルで回れ右のチャンスを敏感に感じ取った人が居たなら、本作も騙されたと思って読んでみる価値有りだと、そっと耳打ちしたい内容。
前作よりも舞台が限定されている分読みやすいだろうし、シリーズ物の役得(?)としてキャラクターを把握しなくても読み進められるというのがとても大きく、サクサク読み進める事ができるンじゃないかと思う。

前作では毎日人が自殺し、本作は限定された場所(クローズドサークル)での事件が描かれていることから、流水のデビュー作『コズミック』とその次の『ジョーカー』の関係を彷彿とさせられるのだけど、これは流水自身が考えてやっていることではないだろうけどコアなファンがもしこのブログ記事を読んでくれたなら、ニヤリと笑ってください程度の気付き。

現在―二日連続ブログ更新中―


とくまつ (徳間デュアル文庫)とくまつ (徳間デュアル文庫)
(2005/03/18)
清涼院 流水

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【2008/01/09 23:25】 | こむじゅの本棚 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
『とくまでやる』清涼院流水
清涼院流水の文庫書き下ろし作品。タイトルはまんま、本作が収録される徳間デュアル文庫より来ているのは言うまでも無い。タイトルからして流水節全開なので、内容のクオリティもそういう意味では保証できる流水大説(流水は小説家じゃなく大説家です)。という事で、初の流水紹介☆

ストーリーの大筋は、主人公「出有特馬」が謎を「解くまでやる」というもの。この設定だけで小説を一本書き上げてしまうあたり、さすがと言わざるを得ない。というかファンにとってはそれだけでもうニヤニヤモノ。

これは帯で確認できる情報なので書いてしまうけど、この本の企画&規格の目玉としては、見開き1ページが作品内で一日分の時間を有している事と、一日当たり一人自殺が起こるという設定が二本柱になっている。毎ページ語られ続ける事件の様相は、蟻が象を見るが如くで、巨大すぎて分からないものが確かに有ることが徐々に頭に残っていく。この規格(仕掛け)が当たりかどうか賛否両論あるだろうけど、個人的にはありなんじゃないかと思う。読者は読者でしかなく、事件当事者である登場人物には感情移入をするにあたって、同一人物ではありえないという当たり前の事がはっきりわかる妙なこの構造が、この作品と読者の良い距離感を演出してくれていると思う。

流水が自分に課したルールによって書かれた文章(文SHOW)は読み手を選ぶ、とは良く耳にするけれど、この作品は重すぎることもなく、いつ中断しても問題ない構成なのもあるし、小説をあまり読まない人にもすんなり受け入れられるんじゃないかと思う。

ただ、ヘビーもしくは本格なミステリィをお求めなら回れ右で。
あくまでこれはミステリィである以前に流水大説です。


とくまでやる (徳間デュアル文庫)とくまでやる (徳間デュアル文庫)
(2004/08/05)
清涼院 流水

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【2008/01/08 21:30】 | こむじゅの本棚 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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